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ヤマエグループの「住」を担う
アスティークの活動報告と
今後のビジョンについて
2014年を振り返って。
厳しい状況下だからこそ見えた真価。
2014年は前期から引き続き、社会経済全体の影響から起因する外的要因と常に変化する住宅産業という市場の中で、アスティークがあるべき姿を見つめ直し、更なる成長を続けるために奔走した実りの多い一年となりました。
4月からの消費税増税、建築業界で顕著な材料原価の高騰、近年深刻化が進む施工職人不足など、住宅産業市場自体が厳しい環境下の中で、当社においても開発現場の物件数や販売棟数は前年比を下回り、業績としては3年振りに減収となりました。物件数や販売棟数が減少することは前期よりある程度予測しており、景気の影響や工期の遅れを想定した後半の巻き返しも功を奏し、一定以上の売上水準を維持することができましたが、それ以上にとても良好な収益性を確保できたことが何より大きな収穫でした。
そのもっとも大きな要因は、価格競争による単純な値引き合戦が熾烈化する近年の分譲住宅市場の中で、アスティークの新築分譲ブランド・スマイルタウンシリーズはその対象とならず、お客様から適正なプロダクトとサービスを適正な価格でお選びいただけたことに尽きます。これはアスティークが目指す、住宅を単なるハコ・モノとしてではなく、そこで大切なご家族が過ごすかけがえのない暮らしや時間といった、商品の先にあるストーリーをお客様にご想像・共感いただけた結果であると捉えています。目先の価格ではなく、「この家に住みたい、ここで暮らしたい」と心から感じ、お選びいただけるような付加価値を創出すること。「モノではなくコトの時代」とはよく言われますが、適正に実践することは容易でないだけに、今期の一つの成果であると同時に、更なる成長を目指す上での指標となりました。
街並みとしての美しさや夜でも一定の明るさを確保し、安全性にも配慮されたスマイルタウン昭島21期。個々の住まいはそこで描かれる家族の暮らしを楽しく彩る嗜好を凝らした上質な空間演出により、とても好評をいただきました。
引き続き強化していく活動と
アスティークが目指すべき付加価値について。
近年注力してきた地域社会への貢献活動や社内人材育成プログラムでの成果が芽を出し始めていることも今期の収穫のひとつです。地域社会への貢献活動においては2012年より参加している少年サッカー大会への協賛や、販売物件のプロモーション活動に終始しない地域全体の活性化や街の方々との交流をテーマとした「いいね!昭島プロジェクト」などを通じ、アスティークという企業がお客様や社会に対し何ができるのか、という根源的な考察を深め、一つひとつ具体化させています。それらが数を重ねるごとに改善されていき、スタッフへの意識やご協力いただいている皆様にも定着してきていると実感しています。人材育成においても技術的、専門的な教育以外にこうした取り組みに企業全体で参加していくことで、スタッフの意識の対象が自然とプロダクトのその先へとつながっていくものと考えています。今後も引き続きアスティークならではの社会貢献活動を推進してまいります。
子供たちを対象に地域に住まうたくさんのご家族にご参加いただいた塗り絵キャンペーンも、地域活性化への貢献をテーマにした『いいね!昭島プロジェクト』の一環。たくさんのご応募をいただきました。
また、2014年の印象的な出来事として、開発中の現場で第三者による不可抗力で建築中の建物の工期が大幅に遅れてしまうという不測の事態が発生しました。不可抗力とはいえ、お客様にはすでにご契約もいただいており、ご入居までの計画も進められていた中での出来事でしたので、工期の再調整以外にお客様のご負担を減らすため全額返金による契約解除のご案内も申し出たところ、「このスマイルタウンに住みたいからたとえ工期が大幅に遅れても竣工まで待ちます」というお言葉を頂戴いたしました。お客様からはこれまでに様々な物件を吟味、検討した結果、最終的にスマイルタウンに決定したため代替の物件はないというご判断されたとうかがい、この上ない感動を覚えました。ご家族にとって住宅の購入は生涯の中でも大きな決断なのは言うまでもありません。その計画が大幅に変わることはとても不安な事だったはずです。その状況下においてもスマイルタウンをお選びいただいたこと、アスティークを信じていただけたことに心から感謝すると同時に、これまでアスティークが目指してきたものが間違っていなかったと再確認できた大変貴重な体験となりました。この出来事はアスティークとお客様だけの関係にとどまらず、物件を仲介してくださった販売会社様が当社の考えをご理解いただき、お客様への多大なサポートがあったからこそ、お客様もご安心いただきアスティークを信じ、選んでいただけたものと受け止めております。このような関係は一朝一夕に築けるものではなく、創業以来、お客様や関わる方々との関係を大切に、一つひとつ丁寧に積み重ねてきたからこその賜物です。アスティークはこれからも短期的な利益追求を目的とせず、お客様と従業員、関わるすべての人々にとって正しいことを正しく行う企業であり続けることを大切にしていきます。
企業としての自立、新たな一歩へ。
2015年の展望。
2014年は社内でも大きな動きがたくさんありました。4月には本社が移転し、スタッフ一同新たな環境になったことで仕事へのモチベーションも高く、新卒一年目のスタッフから中堅のベテランスタッフまで、現場の雰囲気も活気に満ちています。
時代の変化に適応し、ユーザーに新たな住生活価値を創出、提案していくうえでは従来の常識や慣例に捉われない自由な発想と確かな品質・サービスが欠かせません。各世代のスタッフがバランスよく成長し、この業界の課題に取り組んでいく体制が着実に育ってきています。
また、11月にはこれまで資本関係にあった株式会社アサカワホームから独立し、企業として自立し、新たな一歩を踏み出しました。創業から18年、これまで培ってきたすべての経験を糧として受け止め、継承し、更なる成長を目指し、アスティークスタッフ一同新たな気持ちで挑戦を続けてまいります。具体的なプロジェクトとしては、2015年に販売予定の分譲開発計画もその多数が順調に進行しており、各物件、来期の公開が今から楽しみでもあります。 お客様、地域の皆さま、協力会社様に支えられ、今まで以上に新たな価値を創造・強化をしていく所存です。これからのアスティークにどうぞご期待ください。
株式会社アスティーク 代表取締役 宮谷 祐介
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